2017年8月1日火曜日

一緒に暮らしていたネコについて -その1-

飼っていたネコの病気と生活について書いている回です。
絵のことではないのでご了承ください。

*******************************

うちには、羅臼にいた頃姉が根室の保健所からもらってきて、
二人で飼っていたミサキというネコがいました。

10月に私と埼玉に引っ越してこっちの病院に通っていましたが
長い間患っていた病気が悪化し、先月亡くなってしまいました。
「おそらく」珍しい病気だったので、
そのことも含めてその子について記しておきます。
治療をめぐり病院も転々とし、セカンドオピニオンどころか
埼玉も含めると5thオピニオンくらいお世話になりました。
ネコを飼っている方へ少しでも情報となれば嬉しいです。


もらわれてきたのは2015年5月。
その時で推定生後1、2ヶ月くらいの至って元気な女の子でした。

家に来て5ヶ月くらいは子ネコ特有のとにかくやんちゃで走り回り、
人の足をよじ登り肩の上にいるのが朝の常。
新聞はやぶくし物陰にひそんでは飛びかかってきたり
机に乗っかってパソコン画面で遊ぶ健全な子でした。

のちに日本の獣医師会では有名な神経系の病気治療を
牽引している先生に運よく診てもらうことになるのですが、
その頃の動画を見せたら普通の子ネコの動きと違い、
少しぎこちなさがあると言われました。

たしかに背中の形がいびつで、椅子から飛び降りると
後ろ足が弱いのかお腹を打つような感じが見られたりと、
当時から奇形なのかと思い姉とも気にはなっていました。


5カ月がたった11月、少しずつ異変が出てきます。
歩き方に力が入らないような感じで、
たまにクルクルと旋回歩行をするようになりました。
また、もともと食が細く2か月にしては小さい方でしたが、
このころから極端に食べる量が減り体重もどんどん落ちていきました。

実はこの時、1回目のワクチンを打った後だったので
もしかしたらこれが引き金として発症したのではと思い、
別の病院で診てもらうことにしました。

診察し、レントゲンなど撮ってもらったりした結果、
FIP(ネコ伝染性腹膜炎)のドライタイプが一番可能性として
高いのではということになり、週2~4回のインターフェロン注射と
ステロイド投薬の治療を始めました。
ただ、あくまで「FIPだろう」という推測の診断と治療でした。

FIP(ネコ伝染性腹膜炎)を簡単に説明すると、コロナウィルスの一種である
ネコ伝染性腹膜炎ウィルスによって発症する症状です。
免疫力が低い子猫や老猫がかかりやすく、
発症するとほぼ100%の致死率と言われ、かなり恐ろしく
かかるとネコも飼い主もとてもツラい病気です。
タイプは2つあり、ドライタイプとウェットタイプ。
ウェットタイプはレントゲンを撮ると腹水が溜まってる様子が見られたり
比較的診断しやすいようですが、ドライタイプはかなり熟練の医師でも
見分けるのが難しいそうです。
詳しくはこのあたりを参照してください。
http://www.konekono-heya.com/byouki/infection/fip.html

ちなみに羅臼には動物病院がありません。
車で1時間離れた中標津町への通院でしたが、
この移動もミサキにとってはかなりのストレスになっていたことだと思います。
ただでさえビビりなのに、移動中は瞳孔がまん丸く耳は真横になり
警戒心のかたまりネコになっていました。

また今になって思うのは、やはり患者数と診察件数が全く違う埼玉と中標津、
医療機関も医師の技術や知識も全然違うということでした。
その場所その病院でやれることを目いっぱいやってもらったのですが
そもそもの分母が全く違う二つの土地では、その差はやはり大きく見えました。
(追記)
酪農が盛んな中標津では
獣医師さんたちは主に牛などの大型動物を専門にされてる方が多く、
犬ネコなどの小型動物を診ている病院はこれから増えていくのかな
という印象でした。

(その2に続きます)


ちょっと珍しい青みがかったグレーと白のハチわれ


病気が発症してからとにかくビビりで甘えん坊で抱っこ好き
人のいるところに必ず来る


0 件のコメント:

コメントを投稿